<男子テニス:全米クレーコート選手権+>◇4月10日◇ヒューストン
Prize Money: $ 442,500
テキサスヒューストン行われたクレーコート選手権は、アメリカで唯一クレーのATP World Tour。
錦織にとって全仏オープンの前哨戦となる大会で、これに勝てば、
08年デルレービーチ国際以来自身2度目のツアー優勝を飾ることになる。トップシードは、
11位のマーディーフィッシュ、シングルス本戦28ドロー。
○●【SFはウルグアイの気鋭Pケーバス25歳】●○
強烈なフォアとひらめきに溢れるショットで世界のテニスシーンに臨んでいる錦織は、
今シーズンの成績がこれまで15勝8敗と、クレーシーズンに入ってからもサービスの切れが増し
好調を維持している。
セミファイナルは、クォーターファイナルを大逆転の末切り抜けたパブロ・ケーバス戦。
マイアミではロディックに勝っている気鋭のプレーヤーでクレーコートのスペシャリスト、
今上り調子だ。白いラコステのウエアが、何だか懐かしい。
1stセット序盤はブレーク合戦で、がまん強くラリーペースを握った錦織が6-3で先取している。
セカンドサービスのポイントウォンが67パーセントと高い。
2ndセットは錦織のブレークで始まる展開で、1stセットから連続で4ゲーム連取した。
何をしても思うようにいかずポイントを奪えないケーバス。
彼がどういう戦略を組み立ててくるかに観客の注目が集まってきた。
○●【ストローク戦から錦織が先行】●○
ケーバスは必死にアングルショットやドロップを駆使し、揺さぶりを試みる。
第4ゲーム錦織のダブルフォルトで30-40、逆クロスのラリーから錦織の浅くなったボールを
ケーバスがダウンザラインに叩き込みブレークに成功、2オールと追いつきゲームが緊迫してくる。
しかし続く第5ゲームを、錦織がブレークバックして向かえた第6ゲーム、30-40でサーブを打った瞬間、
錦織の帽子が脱げるハプニングが発生。冷静に帽子を後ろに投げ捨て、ラリーを続けるが主審から
レットのコールが下された。次回からはポイントを失う。そのせいか再びブレークバックを許す。
○●【フィニッシュはエアKで】●○
4-5とビハインドになった第10ゲームは、錦織のサービス。ケーバスは、
15オールから錦織の回り込んで打つフォアに苦しめられ、
クロスボールを追って転倒。足首を捻るが立ち上がりプレーを続行した。ナイスファイト!
セット終盤は、錦織のボールが深く弾み、ケーバスを苦しめる。
結局、厳しいアングルショットを繰り出し粘るケーバスの必死の攻めを巧みに交し、
最終ゲームでも2本のブレークポイントを凌いだ錦織がマッチポイントをエアKで締めくくった。
湿度72パーセントの中、3ゲームを連取した錦織は、75位のパブロ・ケーバスに6-3、
7-5。ストロークで押し切りストレートセットでファイナルへ進んだ。
ファイナルでは3年ぶりのツアー2勝目を狙った錦織だが、期待されながらライアン・スイーティング(アメリカ)に
4-6、6-7で敗れた。これまで4回戦い負けなしで相性の良いスイーティングと対戦だったが、
どちらが先に積極的になれるかという展開で勝ちを意識したのか、ステップインするなど
積極的なリターンが見られず、大事な場面で精細を欠いた。
詳しくは、
http://www.atpworldtour.com/Tennis/Tournaments/Houston.aspx
まで。
この準優勝で、錦織は11日付のATPランキング61位から自己最高位の48位に躍進した。
ちなみに、日本人男子の最高位は松岡修造の46位(1992年7月)。
次は、大好きなフェデラーが登場する、2004年9月14日 全米オープンファイナル!
相手はレイトン・ヒューイット。ホント懐かしい・・・。